アトリエ日記 ~女性建築士のつぶやき~

建築、住まい、日々の暮らしのことをつぶやいていきます

名作住宅が人気SHOPへ!洞窟のような空間体験

牛田栄作+キャサリン・フレンドレイが完成させた名作住宅「TRUSS WALL HOUSE(トラス ウォール ハウス)」が用途変更し、人気SHOPとして2021年7月9日に新生OPEN!早速訪問して参りました。

出店したのは兵庫県西脇市地場産業である播州織(ばんしゅうおり)を扱い、今では世界的なブランドとなった「tamaki niime」の東京アンテナショップです。

個人邸だった時は外から見るのみだったその不思議な建物の内部空間とSHOP店内の様子をご覧ください。

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前面道路から見た外観。外部に対して閉ざされ、なかの様子はわかりません。

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SHOP入口にある案内板


いよいよ建物内部に入ります。前面道路から向かって右側の階段を上って木製の扉を入ると玄関があり、靴を脱いでスリッパに履き替えます。この辺は個人邸の名残りですね。その後、大きなソファーのあるリビング空間へ。暑い日だったので冷たい飲み物をいただき、ここで荷物を預けました。

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1階のおもてなし空間。ベランダから入る光で満たされた明るい空間。

こちらで一息ついた後、まずは主に衣類などが展示されている地下2階へどうぞ、と言われて階段を降りていきます。 

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地下へ向かう階段。階段も手すりも全て曲線!

 階段を降りて着いた地下2階は壁がない広い空間になっています。階段からまず目につく奥まった場所は、洞窟をイメージさせる薄暗い空間に色鮮やかな藩州織の商品が展示されていました。

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鹿の角のハンガーに衣類などが吊るされて展示されています。まさに洞窟のイメージ。

ここ地下2階には小さなボイド(吹き抜け)を通してわずかな光が届いています。ボイドを囲うように商品陳列スペースが設けられています。

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地下2階の階段側に広がる商品スペースを見る。奥には試着室も。

 

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試着室にも有機的なデザインの照明がチョイスされていました。

 この地下2階部分には播州織の様々なデザインの洋服やショール、靴、アームカバーなどの小物もあります。洋服は、丈が長め、短め、半そで、長袖のチェニック(基本的にたっぷりしたデザイン)中心に、襟付きのシャツ、パンツ、と男性用・女性用と区別はなく、気に入ったものをどうぞ、とのこと。全て一点ものとのことです。どれも素敵で目移りします。

観終わって一つ上の階へ移動。

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地下2階を堪能した後は地下1階へ(地下1階から地下2階へ向けて撮影)

 地下1階は布地コーナーと端切れコーナーなど。ミシンを使いこなせる人なら気に入った布地を購入して自分で作ってもいいかもしれません。こちらも洞窟に入ったような空間です。壁も天井も有機的につながっています。壁には洞穴もありますね。

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地下1階の布地コーナー。自分で値段をつける端切れコーナーも。

 

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地下1階のトイレ。

 

地下2階と1階を楽しんだあとは、1階のリビングスペースに戻ります。

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階段を上って地下1階から1階へ向かいます。

 1階のおもてなしペースにつながるベランダ空間(画面左に曲線のソファーがあります)。一転して明るい陽射しがまぶしいです。

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1階のベランダから屋上に出ることができます。スリッパをはき替えます。

 

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屋上へ上る階段途中からベランダをパチリ。

 屋上に登ってきました。小さめの空間に緑化が施され、商品の展示も。風が通り抜ける気持ちよいスペースでした。

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緑化された屋上空間。水道も電源もありました。

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反対向きからパチリ。商品のショールが風でハタハタとはためいています。

目の前は小田急線が通っています。

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屋上から1階へ戻ります。あちこちにグリーンが置かれています。

 1階の店内に戻りました。小物類や、共感した他ショップの商品なども展示されています。宇宙船の小窓のようだった丸窓から外のグリーンが見えて、インテリアに映えていますね!

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1階の店内です。小物の展示があり、お会計もこちらでします。

 長年見てみたかった名建築が個人邸からSHOPに用途変更され、内部を堪能することができました。フェィスブックやラインなどを拝見すると、tamaki niimeさんはこちらの建物にインスピレーションを受けて東京への進出拠点にすることを決められたとか。

 外から見ると小さな丸窓がいくつかあるだけで決して内部をうかがい知ることができなかった名建築「TRUSS WALL HOUSE(トラス ウォール ハウス)。中に入ると1階の元リビング・ダイニング・キッチン空間はとても明るく、その意外性も楽しかったのですが、一方で階段や地下空間は期待を裏切らないまさに洞窟のような不思議な空間でした。

 この不思議な「TRUSS WALL HOUSE(トラス ウォール ハウス)はこの世の中で一点しかない建物です。ここに進出を決めた「tamaki niime」も全て一点ものを扱うアパレルSHOPということで、きっと通じ合うものがあったのではないでしょうか。

 

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大変満足してお店を後にしました。青空に、白い宇宙船のような建物が映えます。

藩州織の商品は、色ももちろん素敵ですし、布の肌触りも気持ちがよく、何といっても軽い!ショールや靴も素敵だったのですが、お洋服も素敵でしたよ。私も一点購入させていただきました。

 元個人邸なのでこじんまりとしていますが見どころはたくさん!皆さんもご都合の良い時にぜひお店を訪問して不思議な空間と藩州織の展示のコラボをお楽しみください。

 ※許可をいただいて撮影と公開をしています。 

【SHOPデータ】

tamaki niime TOKYO MACHIDA

-------- 2021/7/9 OPEN --------
住所:東京都町田市大蔵町 1-3
TEL:042-708-9800
営業日時:水〜日 11:00〜17:00
アクセス:小田急鶴川駅北口より徒歩5分
※お車でお越しの際、駐車場は近隣のコインパーキングをご利用ください。 www.niime.jp
 
*遠方の方は楽天ショップからも購入できます*
 
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